あなたは答えられますか?営業と販売の違いまとめ
2017/04/06

営業と販売、同じように見えて求められるスキルや顧客に大きな違いがあります。世の中で一般に言われている「営業力」とは、販売ではなく営業でないと身につけられないものが多く存在します。早速、この二つの違いを理解し営業職の本質に迫っていきましょう。
これは、営業と販売どっち?
早速ですが、今から紹介する例は営業と販売、どっちに分類されるでしょうか?
- アパレルショップで服を売る
- 展示住宅で興味をもって来ていただいたお客様に住宅を売る
- 保険代理店の店舗に足を運んでくださったお客様に保険を売る
- 手元のテレアポリストをもとに、個人向けインターネット機器を売る
- 飛び込みで法人に不動産の提案に伺い、オフィススペースを売る
どうでしょう?すぐ答えられましたか?
正解は、上3つは販売、下2つは営業です。では、何が営業と販売の分かれ目なのでしょうか?
営業と販売の違いがわかる3つのポイント
1:顧客に購入の意思があるかどうか
これが一番大きな営業と販売の違いといえます。顧客が商品を購入しに来てくれた場合と、あなたから新たに商品を紹介する場合どちらが難しいでしょうか。おそらく後者ではないですか?
なぜ難易度が異なるのかというと、それは売る物に対するニーズの有無にあります。つまり、「顧客に購入意思があるかどうか」です。
前者の場合は購入意思がありますが、後者はもともと購入意思がなかったお客様から購入意思を引き出す必要がありますよね。このように営業と販売を分ける基準は意外なところにあったりします。
2:お客様との実名でのコミュニケーションがあるかどうか
アルバイトの店員は商品を買ってもらうためにどのような努力ができるでしょうか?ポップを明るく作成して、お客様の目を引いたり、売れ筋の商品を一番目立つところに置いたりと様々工夫があります。
では、このような工夫を含めて商品を売ることは、営業と呼べるでしょうか。
ちょっと違和感を感じますよね。
それはなぜかというと、お客様とのコミュニケーションが少なく、関係が希薄だからです。いらっしゃいませとのかけ声に始まり、レジに出された商品をバーコードで読み取り、袋に詰めて、会計をする。この一連の流れに自己紹介などのコミュニケーションはありません。これが違和感の正体です。
名刺を出さない、接待をしない営業マンはいません。つまり実名でのコミュニケーションがあるかどうか、お客様としっかりとした濃い関係が築けているかどうか、が営業と販売の違いです。
3:新規の顧客かどうか
人がものを買うときには、「何を買うか」「どこで・誰から買うか」が判断の軸になります。よって、ものを売るには商品そのものと、商品を売る人や店舗、その両方の魅力を高めなければいけません。
既存の顧客に製品を売る場合、「どこで・誰から買うか」という部分はすでにクリアしていますので、あとは「何を買うか」の部分、つまり商品力や商品の説明が大切になってきます。
対して、新規顧客の場合は両方の魅力を伝えることが求められます。そもそも、お客様がどのような商品が必要か、ご自身が理解していない場合も多いです。そのため、会話の中からニーズを引き出し、最適な提案を行って商品をご紹介し、さらに訪問を繰り返したりして信頼を得る必要性が出てきます。
つまり、物を売る対象が新規か既存の顧客かどうかで売り方は異なるわけです。もちろん「新規」が営業、「既存」が販売です。こう考えるとこの二つの言葉は全く別だとお分かりいただけますよね。
まとめ
営業と販売の違い、理解していただけましたでしょうか。世間で求められている営業力のほとんどは、営業を通してでしか身につきません。営業職だったつもりが、実は世間的には販売職だった。営業力があると思っていたら、実は販売スキルがついただけだった・・・。など、思い違いが生じないよう、しっかりと営業と販売の違いを把握しておくことが大切です。