営業マン必見。営業計画の立て方と効率的な営業活動につなげる方
2017/04/06

新年度が始まると営業部ではまず、その1年間の売り上げ目標をかかげ、営業計画を立てることが多いのではないかと思います。1年間の売り上げ目標を達成するために「とにかく精一杯頑張ります」というような計画では意味をなしません。
今回は、目標を達成するための営業計画の立て方をご紹介します。
営業計画を立てるべき理由
営業計画を立てずに1年間を過ごすとどうなるのでしょうか?
年間の売り上げ目標の数字は定まっていたとしても、それを月単位でクリアして行くには、綿密な行動の計画が必要不可欠です。そしてそれを怠った場合には、月末になって目標をクリアすることができずに、今月に達成するはずだった売上金額の不足分は、来月に繰り越されることになります。
これを12ヶ月繰り返していたら、いったいどうなってしまうのでしょうか?
あなた一人だけであるならまだしも、営業マン全員がこのようなことをしていたら、赤字計上をせざるを得なくなることは火を見るよりも明らかなのではないでしょうか?
これが、営業計画を立てることの大切さです。
営業計画を立てるうえで気をつけること
目標を数値化する
営業計画をたてる際は、目標をなるべく数値化しましょう。時間配分、何軒の得意先を回るのか、目標アポ数など、具体的な目標を決定しておくと、後になって達成したか・していないかが一目でわかります。
また、数値で計れない目標に関しては、どの状態までいけばその目標は達成されたといえるのか、ということまで明記します。
たとえば、「ヒアリング力を向上させる」の目標に対しては「お客様の悩みや課題を毎商談、最低一つは引き出せるようになったら達成」など、達成のめやすが必要です。
達成可能な目標にする
目標を高くかかげるのはいいことですが、「1日30件アポを取る」「1日1000コールする」など、達成が難しい目標は現実的ではありません。あまりにも無理なスケジュールを設定してしまうと、それらすべてがクリアできなくなることも考えられ、モチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。
目標の設定はとても大切な事柄ではありますが、雲の上に浮かんだ数字を目標としてかかげるのではなく、ひとまず手の届く数字を決定し、それに基づいた営業計画を立てるということに気をつけましょう。
年間・月間・週間・1日の目標の立て方
ここでは具体的な例を用いながら、営業計画の立て方について説明します。
基本的な考え方としては、与えられた予算や自分で立てた目標を行動レベルに落とし込み、契約・アポ・テレアポなどは何件必要なのかということを割り出していきます。
目標を立てるのに必要な数字
目標達成には以下の数字が関係していますので、目標を立てる前にこれらの数字を把握しておくことが必要です。
- 成約率
- アポ率
年間目標の立て方
まず、あなたに与えられている予算を達成するために1年間で必要な契約数はいくつかを計算します。
■1年間で必要な契約数は?
あなたに与えられている予算はいくらですか?仮に、12,000,000円としましょう。
次に、あなたが販売する製品やサービスの単価が500,000円とします。あなたに与えられている目標を達成するためには、24件の成約を決める必要があります。
月間目標の立て方
ここでは、年間の契約数を達成するために1ヶ月間で必要な契約数とアポイント数を、成約率をもとに計算します。
■1ヶ月で必要な成約数は?
1年で24件の成約を決めるためには、1ヶ月で2件の成約が必要です。
■1ヶ月で必要なアポイント数は?
あなたが1件契約を成立させるために必要なアポイント数が20件としましょう。この場合、成約率、すなわち1契約をとるのに必要なアポイント数は5%です。
ということは、1ヶ月で2件成約させるためには40件のアポイントが必要ですね。
週間目標の立て方
ここでは、月間目標でたてたアポイント数を達成するために必要なアポイント数とテレアポ数を計算し、それを効率的に実行するための時間配分をします。
■1週間で必要なアポイント数
月に40件のアポイントを達成するためには、1ヶ月は4週間なので、1週間で10件のアポインが必要です。
■1週間で必要なテレアポ数
あなたのアポ率(1件のアポを取るのに必要なテレアポの数)が10%だと仮定すると、1週間で10件のアポを取るには100件のテレアポが必要です。
これらを効率的に実行するためには、たとえば月・火・水で訪問を10件こなし、残りの曜日をテレアポに費やす、などといった組み立てができます。
1日の目標の立て方
ここでは、週間目標で出したアポイント数とテレアポ数を達成するために必要な時間配分を計算します。
■アポイント数を達成するには
月・火・水は訪問に費やし、残りの曜日はテレアポに使うとしましょう。
月・火・水で合計10件訪問しなければなりません。また、1日の営業時間は8時間ですので、1回の訪問に費やせる時間は移動時間を含め2.4時間です。アポイントを入れる際はしっかりとこの点に留意しましょう。
■テレアポ数を達成するには
テレアポ数についてですが、木・金の2日間で100件のテレアポを達成するには1日50件テレアポをする必要があります。
このように、1日で達成しなければいけない数字をしっかりと落とし込み、毎日実行していくことが大切です。
まとめ
具体的な数字を使用し、営業計画の立て方についてお話をさせて頂きました。このようにきちんと営業計画を立てることにより、あなたが1日に取るべきアポイントの数や、必要な資料の部数などを容易に割り出すことができます。今回の例ではギリギリの時間を算出しましたが、この中には昼食時間などの休憩時間も含まれています。特にアポイントの時間に遅れることはよほどのことがない限り許されませんので、極力無理のない営業計画を立て、目標達成を目指しましょう。