飛び込み営業のハウツー決定版 – 法人営業編
2017/04/06

飛び込み営業は営業の中でも最もハードだと言われています。ネットや電話のインフラが整ったことをキッカケに飛び込み営業を行っている会社は昔と比べると随分減りました。それでもまだまだ飛び込み営業の文化は残っています。
ハードなゆえに、悩んでいる営業マンは相当いるのではないのでしょうか???
本記事では、飛び込み営業のメリットや心得をハウツーという形で紹介します。是非、この記事をキッカケに飛び込み営業を楽しんでいただけるようになると幸いです。
1.何故飛び込み営業をするのか?
飛び込み営業とは、アポイントなしにお客様のところに訪問し営業する行為をいいます。アポイントなしで営業すると、門前払いを受けることがほとんどです。そのため、体力的にも精神的にもダメージが大きく、難易度が最も高いと言われています。
では、難易度が非常に高く、きついと言われているにも関わらず飛び込み営業を行う理由は何故でしょうか?飛び込み営業にはいくつかのメリットがあるのです。
1−1.メリット1:アポイント取得の時間が省ける
飛び込み営業を行えば、アポイント取得の時間が省けます。アポイントなしで営業すると、門前払いを受けると先程説明しました。そのため、アポイントを取得してから営業することを多くの営業マンが行います。しかし、アポイントの取得もそれはそれで非常に難易度が高いものです。相場では、テレアポからのアポイント獲得率は1%程度と言われています。
下記の図をご覧ください。目的を「直接話して営業する」に定めた際、もし1日1件でも商談をすることができればテレアポを行うよりも飛び込み営業を行った方が効率が良いことが伺えます。
実際、私が飛び込み営業をしていた時は1日平均で3商談はできていました。お客様の見込み度合いは低いかもしれませんが、数をこなすのには最適といえます。
1−2.メリット2:営業の経験が積みやすい
上記で例を挙げたように、商談の数をこなすには飛び込みが最適といえます。また、それだけでなく飛び込み営業ならではの特徴が、対面で人と話す機会が圧倒的に多いことです。
テレアポで話すのと直接対面で話すのには大きな差があります。見た目はもちろん、身振り手振りなどの挙動全てが関わってきます。そのため、対面で話すことを営業とした場合は、テレアポやその他の営業と比較してはるかに多くの経験が積めるのです。
2.飛び込み営業の心得
2−1.不信感をなくす
飛び込み営業を行う際、最初は不信感をなくすことに集中しましょう。はっきり言って、飛び込みで訪問してくる人は怪しいです。いきなり訪問してくるわけですから、訪問される側もどこの誰がきたのかと必ず不信感をいだきます。下記の事項を必ず守り、不信感を払拭しましょう。
2.名刺を渡す
3.訪問した理由を説明する
以上の3つを守れば、あなたが「どこから何のためにきたか」を理解していただけます。くれぐれも、いきなり商品を売りつけるための営業は控えましょう。
2−2.身だしなみに気をつける
飛び込み営業の大きな特徴は、最初に持たれる印象がかなり重要なところです。良くも悪くも、いきなり訪問してきた営業マンを判断する材料は第一印象しかありません。つまり、第一印象でお客様の心を掴めるだけの身だしなみが必要なのです。下記の事項をCheckしてから訪問を行いましょう。
2.シャツにシワはないか
3.靴はピカピカに磨いているか
4.口角はあがっているか(すぐに笑顔になれるか)
5.背筋は曲がっていないか
2−3.挨拶でハートを掴む
良い第一印象を持ってもらうために必要なこと。身だしなみがきちんとしていれば、後は明るく元気で丁寧な挨拶です。
「こんにちは、はじめまして、私◯◯商事の◯◯と申します。この度は新宿区の担当になりましたのでご挨拶に参りました。宜しくお願いいたします。」
口角を挙げて、明るく言いましょう。また、筆者はいつも言い終わった後に3秒ほどお辞儀をします。お辞儀を長くすることで、丁寧な印象を持っていただけます。
3.飛び込み営業のコツ
3−1.飛び込むタイミングを考える
飛び込み営業を行ううえで大切なのは、お客様側の状況です。アポイントを取得していない分、お客様が対応しやすい時間帯に訪問することが大切です。例えば飲食店に飛び込み営業する際、ランチタイムの時間である12~13時の時間に訪問してもお客様は忙しくて対応できません。
サービス業の店舗に飛び込み営業を行う場合は、休憩の時間帯や営業時間外に狙いを定めて飛び込むと効果的です。どの時間帯にどこに訪問するのかあらかじめ計画を立てておくと、商談が成立する可能性が高まります。
3−2.初回で売り込みすぎない
心得のところで説明したように、飛び込み営業は不信感でいっぱいです。そのため、いくら印象をよく持ってもらうことができたとしても、初回訪問は2回目の訪問を前提として話を進めるのが無難と言えます。
挨拶⇒名刺交換(自己紹介)⇒資料のお渡し⇒プレゼン⇒クロージング。このように営業を進める場合、初回訪問でどこまで行うかはお客様の様子に合わせて柔軟に対応すべきです。
初回でクロージングまでいくときは、よほどお客様の反応が良いときだけにしましょう。個人営業ではまた別ですが、法人営業では決済者が他にいる可能性も大いにあり得ますので売り込みしすぎて嫌われないようにしましょう。
3−3.メンタルトレーニングだと割り切って数をこなす
いくら断れたとしても、いちいち気にせず繰り返し訪問し続けるのが飛び込み営業の最後のコツです。一種のメンタルトレーニングだと割り切ることも時には必要です。
今まで紹介した飛び込み営業の心得やコツを意識していても、飛び込み営業のほとんどは門前払いを受けます。これは、会社でトップセールスを取るほどの営業マンでも同じです。彼らトップ営業マンも断られた数だけ成長してきたのです。
10回飛び込んで10回断られた人よりも、100回飛び込んで例え99回断られても1回でも受注した人の方が偉いのです。メンタルトレーニングだと割り切って、無心で訪問を続けると見えてくる世界があります。
4.飛び込み営業をして怒られた時の対処法
4−1.適切な謝罪の仕方
飛び込み営業をしていると、時には怒鳴られたり会社にクレームをつけられたりすることがあります。もし怒られてしまった際は、しっかりとお詫びの言葉を伝えます。謝罪の基本は、しっかりと頭を下げて謝罪の言葉を述べることです。
絶対にしてはいけないことが、「言い訳」と「その場から逃げる」行為です。
よくあるのが、言い訳をしたことによって更にお客様を怒らせてしまうことです。最終的には言い訳したことを怒られていて、何に怒られているのかわからなくなることさえあります。必ず言い訳せずにきちんと謝罪しましょう。
また、その場から逃げることだけは絶対にしてはいけません。逃げてしまうようなことがあれば、名刺を渡していて身元もバレているのですから後から会社に大クレームがきます。場合によっては上司まで謝罪に行くはめになります。いくら怒られるのが嫌でも、必ずその場で解決するように務めましょう。
4−2.今後の対策を提示する
謝罪が終わったあとは、今後の対策を提示します。まずは何に怒っているのかを理解して、今後同じ過ちを犯さないためにどう改善するのかを伝えます。
例としては、アポイントなしで訪問したことに怒っている場合に、今後同じミスが怒らないように「飛び込み営業禁止企業として会社内で共有する」などが挙げられます。そうすることでお客様に同じ不快感を与えなくて済むので、納得していただけます。
4−3.気持ちを切り替える
謝罪と今後の対策が完了すれば、いち早く気持ちを切り替えましょう。怒られた後はどうしても次の飛び込み営業が嫌になるものです。
しかし、飛び込み営業のコツは先程も紹介したように数をこなすことにあります。
一度カフェで休憩と取ったり、食事をしたりして気持ちの切り替えを行いましょう。
まとめ
飛び込み営業はつらくてしんどいことが多いかもしれませんが、数をこなすと少しずつ慣れてきます。それに、時には素晴らしい出会いや人の優しさに感動することもあります。
飛び込み営業の前には、是非この記事をCheckしてみてください。本記事で紹介した内容を頭に叩き込んで、明日からの営業に活かしてみてください!
あなたが飛び込み営業を楽しめる日がくることを願っています!